会議の議事録は、いつも新人や若手が書く。書くのに精いっぱいで、会議の中身に参加できない。会議のあとに清書に1時間かかる。こうした状態は、多くの職場で見られます。

新人が議事録を書くことには、会議の中身を知る機会になるという面もあります。ただ、ずっと固定されると、負担が偏り、決まったことが正しく残らないこともあります。この記事では、書く人の決め方と、負担を減らす書き方を整理します。

議事録係が固定される理由

  • 慣習になっている:「新人が書くもの」という決まりが、理由を確かめないまま続いている
  • 書き方が決まっていない:何を書けばよいかが人によって違い、慣れた人しか書けない
  • 会議の進め方が決まっていない:決まったことがはっきりしないまま終わり、書く人がまとめ直す必要がある
  • ほかの人がやりたがらない:手間がかかる作業なので、言い出せる立場の弱い人に回る

固定されると起きること

起きること理由
決まったことが正しく残らない背景を知らないまま書くと、何が決まったのかを取り違えやすい
書く人が発言できない書くことに追われ、意見を言う余裕がない
清書に時間がかかる発言をすべて書き取り、あとでまとめ直している
負担が偏る同じ人に、会議のたびに作業が回る

書く人の決め方

持ち回りにする

会議ごと、または週ごとに、書く人を持ち回りにします。予定表や会議の案内に「今回の議事録:〇〇さん」と書いておくと、忘れられません。

役割を分ける

議事録の作業を、次のように分けると、書く人の負担が減ります。

役割すること
進行役会議の最後に、決まったこと・担当・期限を読み上げる
書く人ひな形に沿って、決まったことと担当・期限を書く
確かめる人送る前に、決まったことに間違いがないか確かめる(会議を主催した人など)

進行役が最後に読み上げる決まりにすると、書く人は聞き漏らしを確かめられます。会議の進め方は会議で結論が出ない原因、決まったことの担当の決め方は会議で決まったことが実行されないにまとめています。

負担を減らす書き方

議事録の負担の多くは、発言をすべて書き取り、あとで清書することから来ています。書くことを絞ります。

ひな形を先に用意する

会議の前に、次の欄を作っておきます。

会議名・日時・参加者:
議題:
1. 決まったこと
2. だれが・何を・いつまでに
3. 持ち越し(決まらなかったこと、次に何がそろえば決められるか)
4. 共有事項(決定ではないが知っておくこと)

会議中は「決まったこと」と「担当・期限」だけを書く

だれが何と言ったかを全部書く必要はありません。決まったこと、担当と期限、持ち越しの3つを優先します。議論の経過は、判断の理由として残す必要があるものだけを短く書きます。

議事録と発言の記録の違いは議事録と発言録の違い、テキストで素早くまとめるこつは議事録をエクセルでなくテキストで書くにまとめています。

その日のうちに送る

清書を後回しにすると、記憶があいまいになり、手間も増えます。会議が終わったら、確かめる人に見てもらい、その日のうちに参加者に送ります。

上司に提案する

議事録係を変えるには、上司や会議の主催者の了解が要ります。提案するときは、困っていることと、変えたあとの形をそろえて伝えます。

「議事録を書きながらだと、会議で意見を言いにくいことがあります。持ち回りにして、最後に〇〇さんに決まったことを読み上げていただく形にできないでしょうか。ひな形は私が作ります。」

ひな形を自分で用意すると、提案が受け入れられやすくなります。

読み違えやすい点

  • 新人が書くこと自体が悪いと考える:学びの機会にもなります。問題は固定と負担の偏りです
  • 発言をすべて書き取る:決まったこと、担当と期限、持ち越しを優先します
  • 清書を後回しにする:その日のうちに送ります
  • 録音すれば議事録は要らないと思う:文字起こしは発言の記録で、決まったことのまとめは別に要ります

まとめ

  • 議事録係が固定されると、負担が偏り、決まったことが正しく残らないことがある
  • 書く人を持ち回りにし、進行役が最後に決まったことを読み上げる
  • ひな形を先に用意し、決まったこと・担当と期限・持ち越しだけを書く
  • その日のうちに確かめて送る。上司にはひな形を添えて提案する