転職のWeb面接で見られることは、対面の面接と変わりません。求人の仕事に必要な経験や能力があるかが中心です。違うのは、通信や音声のトラブルと、画面越しでは表情や話の区切りが伝わりにくいという2つの落とし穴があることです。
準備は、前日までに機材と通信を確かめ、当日は背景と明るさを整え、話すときは結論から短く区切ることが基本です。この記事では、前日までの確認、場所と背景、画面越しの話し方、トラブルが起きたときの連絡を順に説明します。
Web面接と対面の面接の違い
| 点 | 対面の面接 | Web面接 |
|---|---|---|
| 見られること | 経験の中身、仕事の進め方、話の分かりやすさ | 同じ |
| 準備するもの | 移動の時間、服装 | 機材、通信、場所、背景、服装 |
| 伝わり方 | 表情や身ぶりが伝わりやすい | 表情が小さく見え、音の遅れで話がかぶりやすい |
| トラブル | 遅刻 | 通信の切断、音が出ない、画面が映らない |
| 在職中の負担 | 移動の時間がかかる | 移動がない分、時間を調整しやすい |
Web面接は移動の時間がかからないので、在職中の転職活動では日程を合わせやすくなります。そのかわり、準備の中身が対面とは違います。
前日までに確かめること
案内の内容
| 項目 | 確かめること |
|---|---|
| 使うツール | どのWeb会議のサービスか。アプリのインストールが必要か |
| 入り方 | 招待のURL、会議のID、パスワード |
| 日時 | 開始の時刻と、入室してよい時刻 |
| 連絡先 | 入れないときやトラブルのときの電話番号やメールアドレス |
| 準備物 | 職務経歴書の手元の控え、資料の共有があるか |
連絡先は、パソコンとは別に、紙やスマートフォンに控えておきます。パソコンが動かなくなったときにも連絡できるようにするためです。
機材と通信
- アプリやブラウザを最新にする:直前の更新で時間を取られないようにする
- テストの通話をする:ツールのテストの機能や、家族・知人との通話で、映像と音声を確かめる
- マイクとイヤホンを決める:パソコンの内蔵マイクより、マイク付きのイヤホンのほうが声が聞き取りやすく、相手の声も周りに漏れにくい
- 通信を確かめる:家族が同じ回線で動画を見るなど、通信が混む時間帯でないかを確かめる
- 電源をつなぐ:ノートパソコンでも電源につないだまま受ける
- 通知を切る:メールやチャット、スマートフォンの通知を止める
場所と背景を整える
場所
- 人の出入りや話し声のない個室を選ぶ
- 家族がいる場合は、面接の時間を伝えておく
- 勤め先の会議室や、勤め先のパソコン・回線は使わない
カメラと明るさ
| 点 | 整え方 |
|---|---|
| カメラの高さ | 目の高さに合わせる。ノートパソコンは台に載せて高さを上げる |
| 距離 | 胸から上が映る程度 |
| 明るさ | 顔の正面から光が当たるようにする。窓を背にすると顔が暗くなる |
| 目線 | 話すときはカメラを見る。画面の相手の顔を見ると目線が下がって見える |
背景
背景は、無地の壁など、余計なものが映らない場所が向いています。ツールの背景のぼかしや、無地の背景の機能を使ってもかまいません。
厚生労働省は、採用選考で住宅の状況や家庭環境など、本人の適性・能力に関係のない事項を把握しないよう事業主に求めています。部屋の中を詳しく映す必要はありません。面接で住まいや家族のことを聞かれて困ったときは、最寄りのハローワークや都道府県労働局に相談できます。
服装
対面の面接と同じ服装にします。上半身しか映らなくても、立ち上がることもあるので、全身を整えておくと安心です。
画面越しの話し方
Web面接では、音のわずかな遅れや、表情の見えにくさから、話が伝わりにくくなります。
| 気をつけること | 理由と工夫 |
|---|---|
| 結論から話す | 話の途中で音が途切れても、要点が伝わる |
| 一文を短く区切る | 相手が話し始めるときに声がかぶりにくくなる |
| 相手が話し終えてから一拍おく | 音の遅れで話がかぶるのを防ぐ |
| うなずきをはっきりさせる | 画面越しでは小さな反応が伝わりにくい |
| 聞き取れなければ聞き返す | 「音声が途切れたので、もう一度お願いできますか」と伝えてよい |
答えの中身の準備は、対面と同じです。よく聞かれる質問への答えは中途採用の面接でよく聞かれる質問、最終面接の準備は最終面接で確かめられることで説明しています。
手元に職務経歴書の控えやメモを置くのはかまいませんが、読み上げると目線が下がり、話も硬くなります。数字や固有の用語を確かめる程度に使います。
当日の流れ
- 15分前:パソコンを立ち上げ、通知を切り、マイクとカメラを確かめる
- 5分前:招待のURLから入れる状態にし、案内に沿って入室する
- 開始:映像と音声が届いているかを相手と確かめ、あいさつする
- 途中:資料の共有を求められたら、共有する画面に私的な内容が映らないか気をつける
- 終了:相手が退出するのを待ってから退出する。退出したことを画面で確かめる
トラブルが起きたとき
| トラブル | 対応 |
|---|---|
| 入室できない | 招待のURLやIDを確かめ、入れなければ開始の前に連絡先へ連絡する |
| 音が出ない・聞こえない | マイクとスピーカーの設定、ミュートを確かめる。チャットで状況を伝える |
| 通信が切れた | 入り直す。入れなければ、控えておいた連絡先にすぐ連絡する |
| 映像が止まる | カメラを切って音声だけで続けてよいか相手に確かめる |
トラブルが起きたこと自体より、落ち着いて状況を伝え、再開の方法を相談できるかのほうが大切です。
読み違えやすい点
- Web面接は対面より軽い場だと思う:見られることは対面と同じです。答えの準備も同じようにします
- 映らない部分は準備しなくてよいと思う:立ち上がったときに映ることがあります
- 画面の相手の顔を見て話す:目線が下がって見えます。話すときはカメラを見ます
- 勤め先の設備で受ける:私用での利用になるうえ、転職活動が知られるきっかけになります
まとめ
- Web面接で見られることは対面の面接と同じで、違うのは通信と伝わり方
- 前日までに、ツール、入り方、連絡先を確かめ、テストの通話で映像と音声を確かめる
- 場所は静かな個室にし、カメラは目の高さ、光は顔の正面から当てる
- 話すときは結論から短く区切り、相手が話し終えてから一拍おく
- 通信が切れたら入り直し、だめなら控えておいた連絡先にすぐ連絡する



