女性管理職の比率が高い会社は、会社が公表している数字から探せます。Mixum の会社名鑑で、従業員101人以上の会社の公表値を集計すると、管理職に占める女性の割合は25,360社の中央値が10.5%でした。30%以上の会社は23.1%、0%の会社は17.7%です。

ただし、この割合は業種で大きく違います。中央値は医療・福祉の50.0%から建設の3.4%まで開きがあり、全体の順位だけで見ると、女性の多い業種の会社が上位に並びます。応募先を比べるときは、同じ業種の中央値と比べて高いかどうかで見るのが確実です。

業種ごとの中央値と上位の目安

会社ごとの数字は、厚生労働省の「しょくばらぼ」と「女性の活躍推進企業データベース」で、会社が自ら公表しています。会社名鑑のランキングと同じ条件(従業員101人以上)で、公表している会社が50社以上ある業種を集計しました(2026年9月18日に取り込んだ公表値を、2026年10月2日に集計)。

業種公表している社数中央値上位10%に入る境目国の統計(課長相当職以上)
医療・福祉4,071社50.0%74.2%53.6%
教育・学習支援536社24.8%62.5%21.3%
生活関連サービス・娯楽341社16.1%58.0%20.1%
金融・保険633社15.8%30.6%15.0%
宿泊・飲食サービス901社14.3%35.9%19.1%
その他のサービス3,370社13.3%47.1%19.5%
複合サービス268社12.5%33.0%10.0%
情報通信1,624社11.6%29.3%14.7%
学術研究・専門・技術サービス458社11.2%33.3%13.4%
不動産・物品賃貸454社9.3%27.4%17.5%
卸売・小売3,686社8.0%36.3%14.0%
製造6,149社4.5%18.6%9.7%
運輸・郵便1,375社4.3%20.0%9.4%
電気・ガス・熱供給・水道102社4.0%11.4%5.6%
建設1,079社3.4%12.7%9.1%

「上位10%に入る境目」は、その業種で女性管理職比率が高いほうから10%目の会社の値です。製造業なら18.6%以上、建設業なら12.7%以上で、その業種の上位10%に入ります。全体の中央値10.5%を下回る業種でも、上位の会社は一定数あります。

国の統計は、令和7年度雇用均等基本調査(常用労働者10人以上の企業、2025年10月1日時点)の、課長相当職以上(役員を含む)に占める女性の割合です。全産業では13.8%でした。対象と数え方が違うため、会社の公表値とは直接比べられません。

会社の公表値は、数字を公表している会社だけの値で、業種全体の平均ではありません。

規模と上場の有無

区分公表している社数中央値
従業員101〜300人12,352社11.1%
従業員301〜1,000人9,265社10.2%
従業員1,001人以上3,743社9.2%
上場している会社1,844社7.8%
上場していない会社23,516社11.1%

規模の大きい会社ほど、中央値は低くなりました。国の統計でも、課長相当職以上の女性の割合は5,000人以上の企業で9.3%、10〜29人の企業で22.2%と、規模が大きいほど低い傾向です。

女性の従業員の割合と並べる

女性管理職比率は、もともと女性の従業員が多い会社ほど高く出ます。会社名鑑で、従業員に占める女性の割合も公表している15,212社について、女性の従業員の割合ごとに女性管理職比率の中央値を比べました。

従業員に占める女性の割合社数女性管理職比率の中央値
10%未満1,496社1.8%
10〜20%未満2,810社3.9%
20〜30%未満2,799社7.2%
30〜40%未満2,135社11.1%
40〜50%未満1,692社16.7%
50〜60%未満1,158社25.0%
60〜70%未満1,203社35.8%
70%以上1,919社50.0%

どの区分でも、管理職の女性の割合は、従業員の女性の割合より低くなっています。管理職の女性の割合が、従業員の女性の割合と同じかそれ以上の会社は8.4%でした。

応募先を見るときは、2つの割合を並べると登用の様子がつかめます。たとえば、女性の従業員が30%の会社で女性管理職が15%なら、同じ程度の女性の割合の会社の中央値(11.1%)より高い側です。

えるぼし認定と女性管理職比率

女性の活躍の取り組みが一定の基準を満たした会社は、厚生労働大臣の「えるぼし」の認定を受けられます。会社名鑑で、認定の有無ごとに女性管理職比率の中央値を比べました(従業員101人以上)。

区分社数中央値
プラチナえるぼし98社29.0%
えるぼし2,960社16.3%
どちらの認定もない会社22,400社9.5%

認定を受けている会社は、受けていない会社より中央値が高くなりました。えるぼしの基準には管理職比率も入っています。

女性管理職比率が高い会社を探す手順

  1. 業種の中央値を知る:上の表で、応募先の業種の中央値と上位10%の境目を確かめる
  2. 一覧から探す:会社名鑑の女性管理職比率が高い会社の一覧で、業種や都道府県ごとに絞り込む
  3. 女性の従業員の割合と並べる:会社ページや女性の活躍推進企業データベースで、2つの割合を見る
  4. 役職の段階を確かめる:係長級に占める女性の割合や役員の女性の割合を公表している会社もある。係長級が多く課長級が少ない会社は、昇進の途中で女性が減っている
  5. 面接で聞く:管理職になった女性の経歴、昇格の基準、育児をしながら管理職を務めている人がいるかを尋ねる

業種ごとにくわしく見た記事として、金融業界の女性管理職比率とIT企業の女性管理職比率があります。女性が働きやすい会社を確かめる全体の流れは、女性が働きやすい会社の探し方にまとめています。

読み違えやすい点

  • 全体の順位だけで比べる:女性の多い業種の会社が上位に並びます。業種の中央値と比べます
  • 女性の従業員の割合を見ない:女性の多い会社ほど高く出ます
  • 管理職の少ない会社の割合を大きく読む:管理職が数人の会社では、1人の違いで割合が大きく動きます
  • 管理職の範囲を確かめない:課長代理や課長補佐は一般に含まれません

まとめ

  • 会社名鑑で従業員101人以上の25,360社の女性管理職比率の中央値は10.5%
  • 業種の中央値は医療・福祉の50.0%から建設の3.4%まで開きがあり、業種の中央値と比べるのが確実
  • 女性の従業員の割合が高い会社ほど高く出る。管理職の割合が従業員の割合以上の会社は8.4%
  • えるぼし認定のある会社の中央値は16.3%、認定のない会社は9.5%
  • 2026年4月から、101人以上の会社に女性管理職比率の公表が義務になった

参考資料